イライラ

イライラを落ち着かせる漢方薬5選

無性にイライラが止まらない状態、つらいですよね。精神状態を落ち着かせる薬にはさまざまなものがありますが、ストレスが原因だと考えられる軽度な状況の際は、漢方薬の服用が有効なケースも。
イライラを落ち着かせる作用を持つ漢方薬をご紹介します。

ストレス由来のイライラには漢方薬治療も有効

イライラの原因が、うつ病や不安障害といった重い病気・症状の場合は、西洋医学での治療が優先されることが基本です。精神科で処方された薬を適切に服用することが必要となります。

漢方薬が有効だとされているのは、ストレスの影響で心身に異常が出ているケース。ストレスでイライラが止まらない状態を、漢方では「気」の異常、または「肝」や「心」の失調ととらえます。その他の症状の有無や体力の程度など、総合的に判断した上で処方される漢方薬が決められます。

また、うつ病の場合であっても、程度が軽い場合は、漢方薬が処方されることもあります。

イライラに作用する漢方薬5選

イライラに悩まされている人に処方される漢方薬をご紹介します。

・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう))

体力がなく、神経質な性質の人に適している漢方薬です。頭に血が上ったような状態(気逆)の人に処方されます。生薬のひとつ「竜骨」に鎮静作用がありますよ。

また、配合されている「桂皮」にはのぼせを鎮める作用が、「大棗(たいそう)」には精神を安定させる働きがあります。

こうした生薬が合わさることで、不安定な精神状態を落ち着かせることができるのですね。

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれとう)

比較的体力があり、神経質な人に適している漢方薬です。ささいなことが気になってイライラしてしまう人に処方されます。「気」の異常のほか、「肝」の働きの乱れがあるととらえられた場合に用いられています。

配合されている生薬のうち、「竜骨」や「牡蛎」に不安やイライラを鎮める働きがあります。

副作用:まれに間質性肺炎や肝機能障害、黄疸が起こる可能性があるため、注意が必要です。

・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

「肝」の高ぶりを抑える作用があるため、「抑肝散」と名付けられた漢方薬に抑肝散の方に起きやすい症状に対応するために陳皮と半夏を加えた漢方薬となります。中医学では「肝」が高ぶるとイライラしたり怒りが湧いたりするものだと考えられているのです。

比較的体力がない虚弱体質で、神経が過敏で興奮しやすい、怒りっぽい、イライラしがちな人に処方されます。まぶたや顔面がけいれんしていたり、手足が震えたりする症状をともなっているケースもありますよ。

また、認知症により引き起こされている高齢者のイライラにも、有効性が認められています。

副作用:胃腸が弱い人が服用すると、食欲不振、下痢などが起こることがあります。

・加味逍遙散(かみしょうようさん)

更年期が引き金となって起こるイライラに悩まされている人に処方される漢方薬です。「産婦人科の三大漢方薬」とも呼ばれ、イライラ以外にも、女性特有の症状によく用いられています。

比較的虚弱でのぼせがあり、精神不安がある人に適しています。

副作用:胃腸が特に弱い人では、食欲不振や下痢といった消化器症状が現れることがあるため、注意が必要です。

・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

比較的体力があり、のぼせ気味の人に適している漢方薬です。イライラすると悪化しやすい皮膚のかゆみの改善に対して処方されることもあります。

副作用:体力がない人が服用すると、下痢が起こりやすくなります。また、まれに間質性肺炎や肝機能障害、黄疸が起こることがあるため、注意が必要です。

症状に合った漢方薬の適切な服用を

イライラといっても、理由となる原因はいろいろ。自分に合った漢方薬を服用して快適な日々を過ごしましょう。

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